先日、記事で松本市の図書館も来年度からNFCに…ってチラ見していましたが
さっそく…
何を採用したか…
長野県松本市内の図書館 新年度から順次ICタグ導入 8年度から自動貸し出しへ(市民タイムスWEB) – Yahoo!ニュース
3/11(火) 10:39配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/3c247ea663e23e6df10e725278fb621599a0f3e8
ChatGPTさんに聞きながら最後にCanvasにまとめていただきました。ChatGPT 4o
NFC タグ規格比較と導入事例:長野県松本市の図書館IC化を背景に
はじめに
2025年3月、長野県松本市内の図書館が新年度からICタグを順次導入し、2028年度には自動貸出システムの本格導入を目指すと発表されました(出典:Yahoo!ニュース(市民タイムス))。
筆者が松本市内の図書館で実際に借りた資料にICタグが導入されていたため、NFC Tools による読み取り結果とともに、その技術的背景と NFC タグの比較を以下に整理します。
NFC Forumによるタグ分類と国内実例
NFC Type | 通信規格 | チップ例 | 主な用途 | 国内例 | NDEF対応 | 通信距離 |
---|---|---|---|---|---|---|
Type 1 | ISO 14443A | Topaz | レガシー用途 | 少数 | ○ | ~10cm |
Type 2 | ISO 14443A | MIFARE Ultralight, NTAG | 汎用NFCタグ | モバイルスタンプ, SNS連携等 | ◎ | ~10cm |
Type 3 | JIS X 6319-4 (FeliCa) | FeliCa, FeliCa Lite | 交通・決済 | Suica, PASMO, Edy | △(Lite) | ~10cm |
Type 4 | ISO 14443A/B | MIFARE DESFire, JavaCard | 高セキュア用途 | マイナンバー, パスポート | ◎ | ~10cm |
Type 5 | ISO 15693 | ICODE SLIX, SLIX2 | 業務用長距離 | 図書館, 医療, 工場資産管理 | ◎(初期化必要) | ~1.5m |
NFC Type 5:図書館で使われる理由
- 長距離通信(最大1.5m) により、一括棚卸や自動貸出ゲートが実現しやすい。
- ICODE SLIX はNXP社製の代表的なType 5タグで、低消費電力・高耐久(50年データ保持)・28ブロック/112バイトのユーザーメモリを持つ。
- スマートフォンでも Android 12以降で読み取り可能。
- 書籍や雑誌など大量資料管理に向いた「低コストでセキュアすぎない設計」。
各Typeの技術的特徴まとめ
特徴 | Type 1 | Type 2 | Type 3 | Type 4 | Type 5 |
---|---|---|---|---|---|
規格 | ISO14443A | ISO14443A | JIS X 6319-4 | ISO14443A/B | ISO15693 |
通信速度 | 106 kbps | 106 kbps | 最大 424 kbps | 106~848 kbps | 最大 53 kbps |
容量目安 | ~128 byte | ~512 byte | ~2KB(Lite) | 最大32KB以上 | ~896 bit(112 byte) |
書込保護 | △ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎(ブロック単位) |
セキュリティ | 低 | 低~中 | 中(独自) | 高(認証あり) | 低(用途依存) |
スマホ対応 | Androidのみ | 全機種 | iOS/Android | iOS/Android | Android 12以降 |
松本市図書館での今後の展開予測
- 2025年以降のICタグ導入拡大により、蔵書の棚卸や貸出返却の省力化が進展。
- 2028年度までには自動貸出・返却ゲートの設置、タグの一括読取による高速処理が実現見込み。
- ICODE SLIXなどのType 5タグは今後さらに医療・教育・自治体分野での導入が加速すると予想。
補足:Suica等との違い
項目 | Suica(FeliCa) | 図書館IC(ICODE SLIX) |
---|---|---|
通信方式 | NFC-F / Type 3 | NFC-V / Type 5 |
目的 | 個人認証・決済 | 蔵書管理・貸出記録 |
書換回数 | 数十万回 | 約10万回 |
セキュリティ | 高(暗号処理) | 低~中(業務用設定) |
参考リンク
Gemini 2.5 Pro さんによる修正版
NFCタグ規格比較と導入事例:長野県松本市の図書館IC化を背景に
はじめに
2025年3月、長野県松本市内の図書館が新年度からICタグを順次導入し、2028年度には自動貸出システムの本格導入を目指すと発表されました。(出典:2025年3月発表 市民タイムス配信ニュース)
筆者が松本市内の図書館で実際に借りた資料にもICタグが導入されていたため、NFC Toolsによる読み取り結果とともに、その技術的背景とNFCタグの規格比較を以下に整理します。
NFCタグ規格 総合比較表
NFC Type | 通信規格 | 代表的なチップ | 主な用途・国内例 | セキュリティ | スマホ対応 | 通信距離 |
Type 1 | ISO 14443A | Topaz | レガシー用途(少数) | 低 | Androidのみ | ~10cm |
Type 2 | ISO 14443A | MIFARE Ultralight,NTAG | 汎用NFCタグモバイルスタンプ, SNS連携 | 低~中 | 全機種 | ~10cm |
Type 3 | JIS X 6319-4 (FeliCa) | FeliCa, FeliCa Lite | 交通・決済Suica, PASMO, Edy | 中~高 | iOS/Android | ~10cm |
Type 4 | ISO 14443A/B | MIFARE DESFire,JavaCard | 高セキュア用途マイナンバー, パスポート | 高 | iOS/Android | ~10cm |
Type 5 | ISO 15693 | ICODE SLIX, SLIX2 | 業務用・長距離図書館, 医療, 資産管理 | 低~中 | iOS 11以降 /Android | ~1.5m¹ |
注釈
¹ 高性能な専用リーダー(図書館のゲートなど)の場合。スマートフォンでの通信距離は数cm程度です。
NFC Type 5:図書館で使われる理由
松本市の図書館で導入されているのは、このType 5規格に分類されるICタグです。図書館の蔵書管理にこの規格が選ばれるのには、明確な理由があります。
- 長距離通信: 最大1.5mの通信距離により、複数の書籍を一括で読み取る棚卸作業や、利用者が本を持って通過するだけで済む自動貸出・返却ゲートの実現が容易になります。
- コストと機能のバランス: Type 5の代表的なチップであるNXP社製「ICODE SLIX」は、50年間のデータ保持が可能な高い耐久性を持ちながら、認証や暗号化の機能を限定することで単価を抑えており、大量の書籍を管理する用途に適した「低コストでセキュアすぎない」設計になっています。
- スマートフォンでの読み取り: 近年のスマートフォンでも標準的に読み取りに対応しており、特別なアプリがなくても基本的な情報を確認できます。
松本市図書館での今後の展開予測
- 蔵書管理の効率化 (2025年度~)ICタグの導入拡大により、これまでバーコードを一点ずつスキャンしていた棚卸作業が、専用リーダーをかざすだけで一括処理できるようになり、大幅な省力化が進展します。
- 自動化システムの本格導入 (~2028年度)計画通り、自動貸出・返却ゲートが設置され、利用者はカウンターに寄ることなく手続きを完了できるようになります。これにより、貸出・返却業務のさらなる効率化と、利用者サービスの向上が実現する見込みです。
将来的には、ICODE SLIXに代表されるType 5タグは、図書館だけでなく、医療(備品管理)、教育(教材管理)、その他自治体業務(資産管理)など、さまざまな分野での導入が加速すると予想されます。
補足:Suica(FeliCa)との違い
同じ「かざす技術」でも、目的によって使われる規格は大きく異なります。
項目 | Suica(FeliCa) | 図書館IC(ICODE SLIX) |
通信方式 | NFC-F / Type 3 | NFC-V / Type 5 |
主な目的 | 個人認証・高速な決済処理 | 蔵書管理・複数アイテムの一括読み取り |
セキュリティ | 高(暗号処理あり) | 低~中(業務用設定) |
書換耐性 | 数十万回 | 約10万回 |
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